熊本県内大型建設プロジェクト2025
はじめに
熊本市庁舎の移転建て替えが動き出した。熊本市は2025年度から新庁舎整備の基本計画策定に向けた検討を開始。新庁舎整備と一体化したまちづくりプランも策定する方針だ。一方、JR豊肥線と熊本空港を結ぶ空港アクセス鉄道は、 6 月に整備ルートの絞り込み案が公表された。 6 月号の「熊本におけるTSMC進出の影響(2024)」では、工業団地の整備状況やセミコンテクノパーク周辺の道路整備状況を取り上げたが、本稿では熊本県内で進むその他の大型建設プロジェクトを紹介する。
目次
- 熊本市庁舎移転建て替え
- 熊本市内の再開発状況
(1)まちなか再生プロジェクト
(2)公共施設跡地などの再開発計画 - 熊本市以外の地域の開発状況
- 鉄道の整備状況
(1)空港アクセス鉄道
(2)肥薩線 - 道路網の整備
- おわりに
レポート一部
1.熊本市庁舎移転建て替え
熊本市は2024年 8 月に新庁舎整備に関する基本構想を策定。本庁舎及び議会棟の建設地を「NTT桜町敷地」、中央区役所の建設地は「花畑町別館跡地」とした。良好な景観の確保や賑わいの観点から両者を分けることにした。2028年度以降に建築工事に着手する計画で、工期を4~5年とみている。概算事業費は約616億円だが、合併推進債を活用し国からの支援を得ることで実質的な財政負担を約255億円に抑えることができるとしている。
